株主優待を狙ったクロス取引では権利付最終売買日もしくはそれ以前に、現物買い注文と信用売り注文を同時に発注します。
この信用売り注文には制度信用と一般信用との2種類があり、制度信用の場合は条件によって発生するのが逆日歩です。逆日歩が発生すると場合によっては優待品以上の金額を支払う羽目になります。
クロス取引の方法については以前にも記載してましたがその時は一般信用(短期)のみで行ってます。
基本的にはクロス取引は一般信用(短期)のみで行うのが正解だと思ってますが逆日歩が発生する条件、いくらかかるのかを知識として知っておくために調べてみました。
■逆日歩の悲劇
過去には逆日歩が発生して優待品をもらうより大きく損したケースがあります。
以下はその一例です。
くら寿司(2695) – 逆日歩 約15,000円(2020年3月)
状況: くら寿司の株主優待(食事券5,000円分)を狙ってクロス取引を実施した投資家が多数いたため、 信用売りが過熱。
逆日歩: 1株あたり150円、100株保有で 15,000円(3日分)。
結果: 優待価値は5,000円だったが、逆日歩で 15,000円の損失 となり、優待を取得したにもかかわらず 10,000円の赤字 になった。
日本パーカライジング(4095) – 逆日歩 約19,200円(2022年9月)
状況: 9月の優待銘柄として人気があり、株主優待(2,000円のQUOカード)を狙った信用売りが増加。逆日歩: 1株あたり 192円、100株で 19,200円(4日分)。
結果: 優待価値2,000円に対し、逆日歩が 19,200円 となり、実質17,200円の損失 を被った。
岡部(5959) – 逆日歩 約9,600円(2023年3月)
状況: 株主優待(500円のQUOカード)が目当てで信用売りが殺到し、逆日歩が高騰。
逆日歩: 1株あたり 96円、100株で 9,600円(3日分)。
結果: 500円の優待を受け取るために 9,600円を支払うことになり、実質9,100円の損失 となった。
■逆日歩発生条件
制度信用取引の売建をしている人は証券会社から株式を借りて売っています。
→売建が増えると証券会社で株式が不足します。
→株式が足りないときは、証券金融会社日証金から借りてきます。
※日証金は日本に1社しかありません
→日証金に株の貸し出し依頼が増えると証券金融会社でも株式が不足します。
→日証金は不足した分を機関投資家から株式を借りてきます。
※機関投資家とは保険会社、銀行、年金基金などです
→この機関投資家から株式を借りるときにかかった費用が「逆日歩」です。
■逆日歩金額の調べ方
どの銘柄に逆日歩が発生しているかを調べるのは上記の日証金(日本証券金融)のサイトで調べるのが正確です。トップページの下の方に検索枠があるので狙っている優待の銘柄コードを入力することで情報が出てきます。


品貸料率=逆日歩金額
品貸日数=逆日歩日数

■高額な逆日歩を避けるためのコツ
・貸借倍率を確認する
→貸借倍率は信用買い÷信用売りで算出されます。
1倍以上は売りより買いが多い、1倍以下は買いより売りが多いことを表します。
一般的に1倍を割ると逆日歩の発生リスクが高まるといわれています。
貸借倍率はYahooファイナンスの銘柄詳細画面で簡単に確認できます。

■注意喚起銘柄を確認する
・日証金(日本証券金融)のサイトで確認する
→サイトで銘柄を検索して注意がついている銘柄は気を付ける必要があります。
特に人気の優待銘柄は「注意喚起」がでますし、逆日歩が発生した時の倍率が
2倍に設定されるので注意が必要です。
■優待に必要株数が多い株は避ける
・1000株などで優待ボリュームが上がる銘柄
→株数が多いので逆日歩が発生したときに必要金額も大きくなる
■逆日歩の計算
・以下のサイトでわかりやす説明してありました。


<制度信用で狙うべき銘柄>
くどいようですが安全を考えるなら一般信用(短期)の枠が残っているものだけでクロス取引をするのが望ましいですが、理解した上で制度信用を使う場合のメモを残します。
また、こちらのサイトはわかりやすかったです。
・一般信用(短期)で扱っていない銘柄
・狙う銘柄は逆日歩が発生しにくい銘柄
自社製品は逆日歩がつきにくい
Quoカードは人気があるので逆日歩がつきやすい

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